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第62回高知県精神保健大会 令和5年11月15日(水)

テーマ:「やなせたかし 愛、勇気、希望を求める魂の旅」~みんなが安心して暮らせる社会をめざして~

大会実行委員長  山下 元司

高知県精神保健福祉大会は精神保健福祉の知識・知見を、偏りなく普及する目的で開催されてきました。これまでの運営に関して先人の尽力に感謝すると同時に、本年度第62回の運営担当責任者に任命され責任を自覚するとともに、名誉ある役割を与えていただき御礼申し上げます。

 今回のテーマのやなせたかし先生の生きざまは、前向きな思考、仕事を選ばない、親族の死の逆境から立ち上がった点などで、精神障害あるいは精神保健に有益な示唆を頂いています。先生は未来に対して肯定的で、自分の置かれた悲しい環境を克服してゆきました。「自分は何のために生まれてきたか」の先生自身の答は、「ひとを喜ばすために生まれてきた」です。また「この世の中に必要とされない人間はだれ一人いない。生きていていい。」とも言いました。

 やなせ先生の作品は、豊かな想像力と心温まるストーリーで、世代を超えて人々の心に楽しさと癒しを与えてくれます。 やなせたかし先生は、香美市・南国市をルーツに持っており、同じ地域を基盤に持つ私どもの病院にとっても頼りになる存在です。今回、大会テーマを「やなせたかし 愛、勇気、希望を求める魂の旅」~みんなが安心して暮らせる社会をめざして~とし、やなせ先生の生き方、子供たちに生きる希望を与えてくれるアンパンマンなど先生の作品を通して精神保健福祉について考える機会とさせていただきました。やなせ先生の職業はデザイナー・漫画家・絵本作家・詩人・作曲家などとされており、業績を簡単には表現できないところがあります。

 本大会では2つの講演を行います。 最初に公益財団法人やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団事務局長(学芸員)の仙波美由記氏をお迎えし、「一寸先は光」~やなせたかしの生き方と作品世界より~という演題でご講演いただきます。仙波氏は 2003 年から今日までやなせ先生の作品の収集・保存・研究を行って来られました。やなせ先生は、子供たちに夢や希望を与えるとともに、やなせ先生本人が自身の作品を通して成長してきたと仰っています。やなせ先生の作品や人生観などを通して、みんなが安心して暮らせる社会を実現するためのヒントが得られることと思います。

 次に高知県公立大学法人高知工科大学共通教育教室教授・健康管理センター長の池雅之氏をお迎えし、「アンパンマンの世界からみえる「こころ」についてという演題でご講演いただきます。池氏は、臨床心理士として医療機関での勤務や各種学校の講師などを務め、2015 年から現職としてご活躍されるとともに、高知県臨床心理士会会長、日本ピア・サポート学会副会長、日本臨床心理士会代議員、高知県スクールカウンセラースーパーバイザ―なども務められています。今回はその豊富な経験に基づいたお話をうかがえることと思います。

  本大会は、新型コロナウイルス感染症が令和5(2023)年5月8日に 5類に移行し規制が緩和された最初の大会となります。参加される皆様にとって有意義な時間となり、今後の生き方に少しでもお役に立てることを願っております。

テーマ:「やなせたかし 愛、勇気、希望を求める魂の旅」
     ~みんなが安心して暮らせる社会をめざして~

日 時:令和5年11月15日(水)13:00~16:10

場 所:高知県立県民文化ホール(グリーン)

プログラム:
○13:00~ 開会式 及び 表彰式
○13:45~ 講 演①
    演題 『一寸先は光』~やなせたかしの生き方と作品世界より~
    講師   仙波 美由記 氏 
    (公財)やなせたかし記念アンパンマン ミュージアム振興財団 事務局長

〇15:00~ 演 題②
    演題 アンパンマンの世界からみえる『こころ』について
    講師   池 雅之 氏 
        高知工科大学共通教育教室 教授 健康管理センター長

○16:00~ 閉会式

詳しい内容は下の画像をクリックの上、PDFでご覧下さい。

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第61回高知県精神保健大会 令和4年10月19日(水)

テーマ:「こころの応急処置」~ひきこもりと家族支援~

大会実行委員長  藤戸 良輔

 新型コロナウイルスによる第7波の感染拡大の勢いは凄まじく、高知県においても8月半ばに「BA.5対策強化宣言」が発出されました。

 重症化率が低いと言われているオミクロン株BA.5ですが、多くの医療機関や高齢者施設でクラスターが発生するなど、重症化リスクの高い陽性患者の増加に伴い、重症患者や死亡者数も増加の一途をたどっています。残念ながら、まだ効果的な汎用性のある治療薬がない状況です。

 そのため、基本的な感染対策を徹底し、またワクチン接種することで、自らが感染するリスクを減らすこと、自分の体調をしっかり把握して、他者へ感染を拡げるリスクを減らすこと、大切な人を守るため、今の私たちには感染を拡げないためのこのような努力を続けることが大事だと思います。

 また、ロシア軍によるウクライナへの侵攻は現在も続いており、いつになれば終わるのか全く予側がつきません。欧米がロシアに対する経済制裁を強化したことで、天然ガスや原油、小麦などロシアに依存する資源・農産物の価格が大きく変動し、食料品やエネルギーといった生活に欠かせない品目で広範に値上がりが進んでいます。

 話は変わりますが、名古屋大学などの研究チームは、新型コロナウイルス感染症の経済的・社会的な影響により、世界的にひきこもりが増加している可能性がある、という研究を発表しました。2020 年 3 月から欧州各国で新型コロナ感染拡大防止に向けた都市のロックダウンがおこなわれましたが、解除後も社会へ戻ることができないケースが見られることなどから、ひきこもり予備軍が増加しているといわれています。そういった子どもたちはもちろん、家族も大きな悩みを抱えています。

 今回、九州大学大学院医学研究院精神病態医学准教授の加藤隆弘先生より、”家族が最初の支援者になるために身に付けたい 5 つのステップ「ひ・き・こ・も・り」”というタイトルでご講演いただきます。加藤先生はうつ病やひきこもりの病態解明や治療法開発のため、大学病院に世界初の専門外来を立ち上げられました。また脳内炎症に深く関わるミクログリアと呼ばれる免疫細胞の精神薬理的研究をされるなど、他方面でご活躍されています。今回のメインテーマは「こころの応急処置」です。こころの不調に悩む人に対し、周りの人が少しでも早く気づき、よりよい初期支援(応急処置)をおこない、専門職につなぐかが重要です。どのような支援を提供すべきか、どのように行動すべきかを学ぶ機会になれば幸いです。

 本大会は3年ぶりの現地開催を予定しておりますが、高知県の新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、開催の中止またはWEBでの開催に切り替えさせていただく場合があります。高知県精神保健福祉協会ホームページをご確認くださいますようお願い申し上げます。

テーマ:「こころの応急処置」~ひきこもりと家族支援~

日 時:令和4年10月19日(水)13:00~15:20

場 所:高知県立県民文化ホール(グリーン)  高知県高知市本町4丁目3-30

プログラム:
○開会式 及び 表彰式 (13:00~13:30)
○講 演 (13:45~15:15)
 演 題 『家族が最初の支援者になるために身に付けたい5つのステップ 「ひ・き・こ・も・り」 』
 講 師 加 藤 隆 弘 氏 九州大学大学院医学研究院精神病態医学 准教授
○閉会式 (15:15~15:20)

詳しい内容は下の画像をクリックの上、PDFでご覧下さい。

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感染予防対策のご案内 〈ご来場前にお読みください〉

 本講演は、政府ならびに関係諸機関により策定された新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインに基づき、感染拡大防止対策を講じて収容率60%で開催いたします。今後各ガイドラインが改定された場合や感染の現状に応じて下記内容が変更されることがございます。高知県立県民文化ホールのHPなどでご確認いただきますようお願いいたします。

【感染予防と対策について】
・入館時に全出演者、全スタッフの体温と体調の確認を行います。
・スタッフは、マスク・必要に応じて防護カバー等の感染防止用品を着用して、お客様をお迎えいたします。
・お客様同士の座席が連席とならないよう間隔を空けてお座りいただきます。
 ※ただし、同一グループ5名以内は連席可。 
・出演者との距離を確保するため、前2列はお座りいただけません。
・開場時、休憩時には入場口や客席扉を開けて換気します。約1時間に1度のペースで5分以上の換気を行います。

【お客様へのお願い】
・入場時の列は、1m以上の間隔をあけて並ぶことをお願いします。
・入退場時、また場内では必ずマスクをご着用ください。
 ※マスクを着用されてない場合は、入場をお断りさせていただきます。
・非接触式体温計で検温後37.5℃以上のお客様は、入場をお断りさせていただきます。
・入口およびロビーには消毒液を設置しております。必ず手指の消毒を行ってください。
・新型コロナウイルス感染症陽性とされた方との濃厚接触や過去2週間以内に海外渡航歴がある場合はご入場をお断りさせていただきます。
・換気を行うことにより、会場内の気温の変化が想定されます。お客様ご自身での暑さ対策・防寒対策をお願いいたします。
・入退場時は、スタッフが誘導させていただきます。ご協力をお願いいたします。
・入退場時は、時間差での入退場をご案内させていただく場合がございます。
・会場入口やトイレ等への行列は、一定の間隔をあける等、密集しないようにしてください。
・感染リスクの高い行動(大きな声を出すなど)は、お避けください。
・会場内での飲食はお断りしております。

【個人情報のお取り扱いについて】
・ご入場者全ての方に、お名前と連絡先などの記載をお願いいたします。
・取得いたしました個人情報は、新型コロナウイルス感染者が確認された場合、保健所などへの公的機関へ提出させていただく場合がございます。それ以外の目的では使用いたしません。
・取得した個人情報は、一定期間が過ぎましたら速やかに破棄いたします。

【その他】
・ビデオ・カメラ、または携帯電話等での録音・録画・撮影・配信は禁止です。

 上記内容の印刷用PDFはこちらから

 感染防止チェックリストはこちらから

第60回高知県精神保健福祉大会(オンライン)終了のお知らせ

10月27日より開催の第60回高知県精神保健福祉大会(オンライン)は11月2日をもちまして終了致しました。皆様のご参加、誠にありがとうございました。

第60回高知県精神保健福祉大会(オンライン)












上記画像をクリックするとオンライン精神保健福祉大会の専用ページをご覧いただけます。(オンライン閲覧は終了致しました。)

【ご利用にあたっての注意事項】

  • 動画の一部または全部を無断で複製、転載、改変、配布等を固く禁止します。
  • 大勢の方が集まっての視聴は、新型コロナウイルス感染防止の観点からご遠慮くださいますようご協力をお願いいたします。
  • 動画視聴に利用する端末の環境(機種・性能等)やインターネット回線状況により、映像や音声に不具合が生じる場合がありますのでご了承ください。
  • 動画視聴にかかる通信料等は、視聴される方の負担となります。


第60回高知県精神保健福祉大会(オンライン)のお知らせ

「こころのケア」 ~大変な時こそひとりで悩まないで~

大会実行委員長 中澤 宏之

 新型コロナウイルスが周期的に感染拡大を繰り返し、我々の日常生活は一変してしまいました。不要不急の外出、大勢の人が集まる機会、親睦の場となることが多い会食などを自粛するよう求められ、人との交流、つながりが乏しくなり、精神的支援が必要な人たちにとっては望ましくない状況が長期間続いています。感染の終息が見通せないばかりか今後は新型ウイルスとの共存を求められる様になりました。また、集中豪雨による災害は毎年各地で発生し、南海トラフ巨大地震はいつ起きてもおかしくないと言われ、こうした自然災害の発災後は厳しい避難生活や困難な生活状況が長期間続くことになります。人命救助や負傷者に対する救護活動が優先される一方、大きな精神的ダメージを受けながらもこころの支援を受けるのが遅れたり不十分であったりするのが現状です。
 日常を大きく変えてしまう大変な時こそ、色んな方々の支えが必要となり、ひとりで悩まず助けを求める時ではないでしょうか。大変な状況にある方々を助け、支えてくれる人達は必ずいますし、今そうした体制ができつつあります。東日本大震災や熊本地震などの経験から、大規模災害時には早期から被災地での心のケアが必要となりますが、これまでに各地で災害派遣精神医療チーム(DPAT)や心のケアチームが発足し、その役割や位置づけが見直されてきました。高知県でも災害時の心のケア体制の整備について、精神医療・保健関係機関の協力のもと、平成24年度より取り組みを続けています。こうした取り組みは自然災害だけでなく新型コロナウイルス感染症のような新興感染症にも当てはまり、有事における心のケア対策として今後も充実が図られることでしょう。こうした思いから、第60回の節目となる今大会では、自然災害や新興感染症をなど、大変な時における「こころのケア」をテーマに取り上げ、参加者とともに考える機会にしたいと思っています。
 今年はコロナ禍での開催となりましたので、精神保健福祉協会のホームページ上で、WEBにてお二人の先生方よりご講演を賜る形式とさせて頂きました。筑波大学医学医療系災害・地域精神医学准教授で茨城県立こころの医療センター地域・災害支援部長・室長の高橋晶先生からは、自然災害と新型コロナウイルス感染症において、最前線でこころのケアを行ってきた豊富なご経験から、「長期化する感染症対応や増加する自然災害、その他の災害の発生など、大変な時にこそどのようにこころを守るか」という視点でお話しをして頂きます。日本看護連盟常任幹事の尾形妙子先生からは、東日本大震災にて愛するご家族を失った被災者として、また救護活動や復興活動に携わった支援者として、辛いご経験を通して我々に貴重なメッセージを下さいます。出口の見えない閉塞感や長期間にわたる自粛生活で心身ともに疲弊し、目標や生きがいを抱きづらい現在の状況だからこそ、きっと皆様の心に響く貴重な機会になると確信しています。
 お二人の先生のご講演が「大変な時」のこころのケアについて皆様の気づき、こころの支えとなり、明日からの行動変化につながること、今大会のサブテーマである「大変な時こそひとりで悩まないで」という思いが参加される沢山の皆様に伝わることを心から願っております。

医療法人つくし会南国病院 理事長・院長

配 信 日 : 令和3年10月27日(水)10:00からの予定
        高知県精神保健福祉協会ホームページからの限定公開


***プログラム***

会長あいさつ(オンデマンド配信)
          高知県精神保健福祉協会 会長  數井 裕光

講 演 1 (オンデマンド配信 約60分)
 演 題
 「自然災害や新型コロナウイルス感染症などの想定外の状況のメンタルヘルス」  

 講 師 筑波大学医学医療系災害・地域精神医学 准教授 

     茨城県立こころの医療センター地域・災害支援長 室長 高橋 晶

講 演2 (オンデマンド配信24時間のみ 約40分)
 演 題 
 「東日本大震災の被災者として学んだこと」 -グリーフを体験して-

 講 師  日本看護連盟 常任幹事     尾 形  妙 子


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第59回高知県精神保健福祉大会 令和元年10月9日(水)

入場無料

「認知症!ちからを合わせて、ちからを抜いて ~困った人は放っておけない!高知家の底力」

大会実行委員長  三浦 星治

 2018年、話題になったニュースがありました。私の手元にプリントアウトされた、その記事には「抗認知症薬の効果が不十分。フランスで4種類を保険適用外に」との見出しが躍り、「抗認知症薬は副作用の割に効果が高くなく、有用性が不十分だとフランス当局が判断。医療保険の適用対象から外されることになった。」といった内容が書かれています。
 このニュースは一般紙にも載り、大きなインパクトを与えました。患者さんや家族からの問い合わせも多く、中には強く動揺された方もおられました。
 認知症医療の現場には様々な情報が溢れています。
 診察室を飛び出し、現場に足を運ぶと「情報に辿り着けずに孤立している方々がたくさんいる。」「情報に辿り着いても、混乱を強いられている方も多い。」といった意見を耳にしました。
 孤立を救い、混乱を整理するためにも「得意な人に頼る、困っている人がいれば手を差し伸べるといった連携が、これまで以上に重要なのでは。」と自然にテーマが浮かび上がりました。
 「認知症支援における連携」です。
 テーマに対し貴重な御助言をいただく為に、砂川市立病院認知症疾患センター長であり、NPO法人中空知・地域で認知症を支える会理事長の内海久美子先生をお招きしました。先生は、北海道砂川市において高齢者を支えるために医療・介護・福祉・行政・地域住民の全ての連携を図る取り組みをされてこられました。これは、国が「地域包括ケアシステム」の構築を強く推進する以前からのことであり、それ故に大変貴重な、そして現場を知り尽くしたリアルな話が聞けるかと思います。
 また、高知県内で、それぞれの立場で認知症と関わり、連携を実践されている方々の貴重な声を聞きたく「高知家の底力」と称し、シンポジウムも企画しております。
 本大会が、力を合わせて、力を抜いた「高知家のしなやかな連携」の実現に少しでも関与できればと心より願っております。

日時:2019年10月9日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知市文化プラザかるぽーと(大ホール) 入場無料

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第58回高知県精神保健福祉大会 平成30年10月24日(水)

入場無料

地域で支える子どもの育ち ~高知家の発達障害支援の課題~

大会実行委員長 岡田 和史

 精神科医療の分野において、2000年代に入ってから急速に注目が高まるとともに社会の要請も増してきた分野が児童・思春期年代を対象とする分野です。
そしてその中でも特に発達障害に関連した問題が大変大きな問題となっております。
 私が研修医となった30年前は、発達障害という言葉はまだあまり使われておらず、大部分の精神科医にとっては「自閉症って名前は知ってるけど診たことないなあ」「非常に珍しい特殊な病態でしょう?」といった存在で、精神医学の中でもかなりマイナーな分野が児童精神医学という領域でした。それがここ20年の間に大きな変化が起こり、非常に注目される分野となってきたのです。
 さて、このような状況の中で今回の第58回大会では、発達障害の問題を中心に、高知家の子どもの育ちをどのように支えてゆけば良いのかを考えることになりました。
 発達障害支援には、20年前に比べると診断の範囲が一気に拡大したこと、本県に限らず専門医や専門の支援機関が少ないこと、家庭の養育力の低下(長時間労働や核家族化の影響、地域の人間関係の希薄化)などが大きな問題点として挙げられるでしょう。
これらの問題点に高知家としてはどのように立ち向かっていけばよいのか、貴重な御助言をいただ
ける方として、講師としてNPOライフ・ステージ・サポートみえ理事長であり、前三重県立小児心療センターあすなろ学園園長である西田寿美先生をお招きすることとなりました。先生は三重県において、40年以上にわたり、自閉症や不登校などの子どもたちの診療に携わってこられました。このように長い年月にわたって一つの県で一貫して子どもたちの診療に尽力されたという経歴は大変稀有な存在と言えます。先生は三重県全体の児童精神科医療の在り方、子育て支援の在り方について、ずっと考え続け実行してこられた方ですから、現在高知県が直面している課題を、はるかに先行して経験され、対応されてきておられます。そのような我々の大先輩ならではの大変豊かで充実した本物のお話が聞けるものと確信しております。
 またシンポジストとして、高知県内の現場で実際に支援にかかわっている、まさに前線で現在進行形で活動されている方々をお招きしています。今大会が高知家の子育て支援の課題についてより深く考え、より良い方策を考える一助となることを願っております。 (海辺の杜ホスピタル 院長)


日時:2018年10月24日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン) 入場無料

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第57回高知県精神保健福祉大会 平成29年10月11日(水)

入場無料

あなたもできる認知症予防 ~脳のアンチエイジング~

大会実行委員長 安岡 克倫

 私が精神科医として駆け出しの頃、大学病院で認知症患者さんの入院は診断確定のため精査目的の短期入院が多かったように思います。認知症に伴う精神症状や行動障害(BPSD)によって職場もしくは家庭生活において支障をきたし入院を余儀なくされるケースを多く見てきました。

 入院後、認知症の鑑別診断のための質問検査や画像検査によって診断がつけられ治療方針が立てられた後は、認知症の進行具合によっては認知症専門病棟のある他院に転院するか、施設に入所するかを選択せざるを得ませんでした。つまり認知症がやや進行した段階では、妄想や徘徊といった認知症に伴う精神症状や行動障害(BPSD)への対応に迫られ、適切に対応できてないと患者本人だけでなく家族や周囲の生活の質(QOL)までが低下し、最終的には入院や入所の時期を早める結果となっていたのです。

 認知症は少し前までは防ぐことはできない病気とされてきました。そして一度発症すると薬やケアで症状を緩和し、進行を遅らせるしかないと思われていました。確かに認知症に対していまだ根治療法はありませんが、治療においても介護においても早期発見と病気の正しい知識と理解の果たす役割は大きいと思います。なぜなら認知症の大部分は、現在の医学・医療のレベルでも早期に発見できればさまざまな対応ができるようになってきたからです。
 近年、認知症を発症する前段階である「MCI(軽度認知障害)」が注目され、この状態で適切な治療や予防を行えば、認知症の発症を遅らせることや元の状態に回復する可能性があることがわかってきました。また、40代、50代のうちから生活習慣を見直し、改善することで、ある程度の予防につながることも多くの調査・研究で報告されています。もはや認知症は早期発見・早期治療、さらには予防する時代になったといえるでしょう。
 今回は、認知症に関する最先端の研究をされながら、早期診断のための検査法の開発から予防法まで幅広くご活躍されています鳥取大学の浦上克哉先生にご講演いただき、その後、高知市健康福祉部、中芸広域連合地域包括支援センター、そして笑いヨガ主宰者とそれぞれ違う立場で認知症予防に取り組んでおられる3名の方々にシンポジストとして発表していただきます。(下記パンフレット参照)


日時:2017年10月11日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン) 入場無料

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第56回高知県精神保健福祉大会 平成28年10月19日(水)

入場無料

「うつ病とリワーク」
        ~就労と再生の支援 ~

大会実行委員長 宮崎洋一


 私が精神科医になった頃のうつ病の治療というと休養と支持的精神療法と抗うつ剤の三本柱で治るとされていました。支持的精神療法の指針については、当時は名古屋大学精神科教授の笠原先生のうつ病の小精神療法というのがありました。その頃は、高度成長期で仕事も多く世の中に余裕がありましたので、その三本柱で概ね良くなり復職・再就職ができていました。今から思えば患者さんそれぞれが自助努力をされていたはずだと思いますが、我々医療者はその辺りに目を向けていませんでした。
ところが時代が代わりバブルがはじけてから、仕事の敷居が高くなり復職してもすぐに再燃・休職するということが増えてきて、三本柱ではとても対応できないと思うことが増えてきました。ちょうどその頃、外来で頻回にフォローをしながら復職し1年を経過したうつ病患者さんの自殺をきっかけに、うつ病の多角的治療を考えるようになりました。そこで近森病院精神科が平成14年に新築されたことをきっかけに、うつ病の就労支援を目的としたリハビリデイケア「パティオ」を新設しましたが、その頃は「うつ病にリハビリ」という考え方はありませんでした。
開設から4~5年は採算ラインに乗らずお荷物状態でしたが徐々に他院からの紹介も増えてきて、今や他院からの紹介患者さんの方が多くなりました。同じような考えを持った人も増えてきて、いつからかリワークという言葉が生まれリワークデイケアは全国で100箇所位以上になっています。私としては各県に1つのリワークデイケアがあって欲しいと思うのですが大都市部に集中しており、ない県も多いことは残念な限りです。
当院がリハビリデイケアを始めた頃から国の施策としての精神障害者への就労支援が始まり、障害者職業センターの設置、一定規模以上の事業所での障害者の雇用義務の拡大等が整備されてきて、様々な作業所の台頭・企業での復職支援とも相重なって昔から言うと想像できない社会資源の充実ぶりです。これらは統合失調症の患者さんの就労支援に劇的な効果をあげていますがうつ病に方にもその恩恵は及んでいます。
かくしてうつ病の方の就労支援は随分進んできましたが、ここ数年私が考えるのは就労年齢のうつ病の方の治療を考える上で更に大切なことはリカバリーの視点の必要性です。リカバリーとは、元々統合失調症の患者さんに対して言われだしたことで「人が精神疾患からもたらされた破局的な状況を乗り越えて成長するという、その人の人生における新しい意味と目的を発展させる」という意味合いのようです。うつ病の方も軽症ならいざ知らず、うつ病で仕事を休みあるいは辞めるようになり自殺まで考えたり、時として自殺企図に至った方に必要なものは同様にリカバリーであり就労はその一要素と考えられます。安定した職業生活も含めた上での人生のリカバリーを目標にうつ病の患者さんに関わっていきたいと強く思っている次第です。
 今回は北海道で森田療法の普及と発展にご尽力されると共に様々な精神障害の方の“リワークとリカバリー”に力を入れておられる山田秀世先生(患者さんを選ばず多種多様な患者さんに様々な支援をしている所が他のリワークデイケアとは一線を画しています)にご講演いただき、その後、リワークデイケア、障害者職業センター、一般企業と違う立場でそれぞれの仕方でうつ病の方の就労支援をしておられる3名の方々にシンポジストとして発表していただきます。
 不幸にしてうつ病に陥ってしまった方がどのような道のりで回復して仕事に戻っていけるか、順調に復職するためには職場でどのようなことが大切なのか、どのような役に立つ社会資源が現在あるのか等を皆様にお伝えできる大会になることは間違いないと思います。


日時:2016年10月19日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン) 入場無料


 ← 画像をクリックすると、PDF画像で

   パンフレットをご覧いただけます。









第55回高知県精神保健福祉大会 平成27年10月20日(火)

入場無料

「不安と向き合う」
        ~郷土が生んだ森田療法 ~

大会実行委員長 谷 歩


  今回の精神保健福祉大会では私たちの郷土出身の森田正馬博士が生み出した森田療法をテーマに取り上げています。丁度今年から「森田正馬生家保存を願う会」の活動も本格化した折でもあります。
 大会では、まず慈恵医科大学精神医学講座主任教授の中山和彦先生に「不安と向き合う」~土佐が生んだ森田療法の軌跡 と題して、森田正馬先生が如何にして高知県の風土から森田療法を生み出していったか、森田療法はどんな治療法だと思えばいいか、そして生活の中の不安に向き合うためにどう活用していくかをお話しいただく予定です。
 後半の「いまを生きる」と銘打ったシンポジウムでは三人の方に森田療法或いは森田療法と同じ効果を含む活動をされている方に参加して頂きます。
 お一人は路上で向き合った方に即興で詩を捧げるパフォーマンスをなさっている路上詩人はまじこと浜崎一途さんです。
 二人目は実際に森田療法を活用している自助グループである「生活の発見会」の打浪正信さんに参加して頂きました。
 そして三人目は医療として森田療法に取り組む立場から上村直人先生にも御参加願い、三人の方にそれぞれの取り組みをご紹介頂き、その後中山先生にも参加して頂き、現代の生き方について、森田療法の活用の仕方についてディスカッションして頂きます。
 現代の社会は多様な問題が山積されている、変化の速い、その変化に対する適応を強いられることの多い状況の社会だと思います。そんな状況の中私たちは「このままでいいのだろうか」、「何をしたらいいのだろう」、或いは「どうなっていくのだろう」など多様な不安を抱きやすいのではないでしょうか。
 今日の大会を通じてそんな現代の生み出す不安への対処方法の参考にしていただく事ができ、心の平安を保つ一助となりましたら幸いです。


日時:2015年10月20日(火)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン) 入場無料


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パンフレット ポスター

第54回高知県精神保健福祉大会 10月22日(水)


大会当日の様子を下の動画でご覧頂けます。



第54回高知県精神保健福祉大会 平成26年10月22日(水)

入場無料

認知症になっても高知家で
   ~おもてなしのこころで支えあう医療と介護~

大会実行委員長 吉本 啓一郎


 今年度は認知症をテーマとさせていただきました。 私たちはいろいろな病気の予防に気を配 り、しばしば検査を行って早期発見につとめ、時に苦しい治療を乗り越えて健康の維持に努めて おりますが、認知症はその人の人生の後半に思いがけなくやってきます。認知症がまだまだ根治 できる病気ではないとすれば、出来るだけ早期から診断がなされ、一人一人の方にあった適切な 治療や介護が受けられ、その人らしい生活を長く失わずにいられることが大切ではないでしょう か。

 大会前半での講演は、京都府立医科大学の成本迅先生と高知大学の上村直人先生にお願いい たしました。認知症に関する最先端のご研究をされながら、実際の診療でも地域で大変にご活躍 されている先生方です。わたしはこれまでに両先生のご講演を聴く機会に恵まれ、大変感銘を受 けましたので、是非大会でお話ししていただきたいとご講演のお願いをいたしました。

 大会の後半は、香美市市役所の時久さんと同仁病院の横川さんに、以前から香美市で行っておられます、認知症の方々への真摯なお取り組みについてお話ししていただき、認知症になっても安心して暮 らせる地域とは、というテーマでお話し合いをもっていただきます。座長は、昨年の大会でも素 晴らしい座長をされていた岡田和史先生にご無理を言ってお願いいたしました。また全体の進行 は高知大学で基幹型認知症疾患医療センターの連携担当者をされ、私たちもふだんから大変お世 話になっている中村京子さんにお願いしました。

 今大会が認知症という病気に向かい合っていく 力がわくきっかけになりましたら、実行委員会の代表としては何より嬉しいかぎりです。今後も精神保健福祉協会がますますのご発展をされることを祈願しております。


日時:2014年10月22日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン) 入場無料


詳しい内容は下の画像をクリックの上、PDFでご覧下さい。

パンフレット ポスター

               

第53回高知県精神保健福祉大会 10月23日(水)


第53回高知県精神保健福祉大会 平成25年10月23日(水)

入場無料

「災害とコミュニティの創生」 ~こころの絆~

大会実行委員長 石田 正之


 「人のこころの絆ってなんだろう」と思った時、 色々な考えがあるでしょうが、まず最初に「家族の 絆」を思い浮かべます。一人暮らしの方にとっては ご近所付き合いかもしれません。個人~家族~地 区~県~地域~日本~地球とこころの絆が拡がっ ていけば、現代社会に頻発している事件や争い事は なくなっていくかもしれません。

自分が誰かを必要としていること、そして誰かが自分を必要としていることを常日頃感じることができれば、災害時の避難の際や、その後の生活にも大きな心の拠り所に なるでしょう。私達は守るべき誰かがいて、守って もらえる人(コミュニティ)があって、そのこころの 絆の中で初めて生きていけるのではないかと感じ ます。子供達やお年寄りを守り、さらにそこからパ ワーをもらうのもコミュニティの役割だと思います。

 私たちが生きていくにあたって必要なものであ り、こころの拠りどころでもあるコミュニティ。第 53回高知県精神保健福祉大会では東日本大震災で 大きな被害を受け、いまだ復興途上にある福島県に おいて震災後立ち上げられた「相馬広域こころのケ アセンターなごみ」のスタッフ2名の方にその活動 を伝えていただきます。

そこからコミュニティが どのように創生、再生されていくのかを考え、さらにシンポジウムでは高知で地域のコミュニティづくりに取り組んでこられた方々を加え、その思いや 活動を熱く語っていただき、これからの「わたしたちのコミュニティ」「わたしたちのここのの絆」について考えたいと思います。みんながそれぞれの個 性を尊重し合うコミュニティづくりの輪を、こころの絆を、日本中、世界中に拡げていければと願っております。


日時:2013年10月23日(水)  午後1:00〜4:30

場所:高知県民文化ホール(グリーン)


詳しい内容は下の画像をクリックの上、PDFでご覧下さい。

パンフレット ポスター
パンフレット ポスター

               
     

第52回高知県精神保健福祉大会 10月24日(水)



第52回高知県精神保健福祉大会「音楽は、こころのビタミン」をご案内します。

音楽「大好き!」

大会実行委員長 弘井 正


 音楽といっても、その広がりは、人の生活に深くしみこんでいる。エスキモーの音楽、南の島の音楽、トルコやケルト民族やアフリカの闘いの音楽。宗教の音楽。祭りの音楽。
多種多様である。その背景を考えるだけでもたくさんの物語がある。創る人、演奏する人、聞く人という広がりもある。教える人、習う人っていう広がりもある。


 自分の音楽好きを考えると、父親の影響がある。開業医をしていた父は、暇な時間にクラシック音楽を大きな音で聞いていた。父親がいない隙に、ビートルズや井上揚水を聞いた。いい音でそんな音楽を聴いて本を読んでいるととっても世界が広がった。


 大学に入ってから、音楽を聴く範囲が広がり始めた。ロック、ジャズ、民俗音楽、現代音楽。旅行していても、本を読んでいても、家に帰っても、音を聞ける環境がないと嫌で、カセットにダビングして、どこでもカセットが聞けるような状態にしていた。聞くのが好きな人と演奏のできる人は違う。演奏が上手な人は楽器を触っている時間が長い。演奏していて疲れないらしい。


 医者になってのドタバタと家族の生活があれこれが落ち着きはじめ、自分の能力ってこんなものとあきらめもついた40台半ば、尺八に出会った。高知に早く戻ってきた自分は、高知の人、高知出身の人の活躍に元気をもらう。どうして第52回高知県精神保健福祉大会で講師にお招きする、岸本寿男先生のCD「Sky&Wind」に出会ったか覚えていない。ただ市民図書館でみつけたそのCDのコピーを持って、高知の尺八の先生の門をたたいた。


 岸本先生は研究者として出発の時代に、すでに音楽で、アメリカのエミー賞を受賞されていた。日本人初。その音楽の聴きやすさ、優しさ、音の良さ、演奏の独自性(作曲家自身であるからか)は、比較できる人はいるでしょうか?


 それから小笠原望先生のお話と岸本先生のコラボ(お二人は生まれた場所が近い宇佐と土佐市)。伊太地山伝兵衛さんのグループとの演奏。田中彬博というギターの名人との演奏などなど。私は岸本先生の追っかけをやっていました。


 この企画をお願いして初めて先生とお話ができました。音楽「好き」でやってきた私に、大きなプレゼントでした。この8月13日に大会に備えて、高知で音楽療法士の方々との練習の後、岸本先生を囲んでお酒を飲みました。


 高知県精神衛生福祉協会会長の井上新平先生は、大会用パンフレットに偏らない挨拶を書いてくれていますが、ご本人が能管の名人です。能管、あんな不思議な音楽ないですよね。音楽っていろんな垣根があります。大会当日はそれを取っ払って大いに楽しみましょう。強力なサポートメンバーたちが手伝ってくれています。たくさんの方に楽しんでいただきたいと願っています。


 このホームページを通じてのご案内では、大会用のパンフレットと、大会前に開催された関係者の「座談会」の概要もあわせてご紹介します。
 大会当日はたくさんの皆さんのご参加を期待しております。

大会用パンフレットはこちらから→
 座談会はこちらへ →  高知県精神保健福祉協会 座談会 音楽は、心のビタミン



大会実行委員会

第51回高知県精神保健福祉大会

下記内容で、第50回高知県精神保健福祉大会を開催致します。

  • 主催 高知県精神保健福祉協会
  • 開催日 平成23年10月19日(水)
  • 場所 高知県民文化ホール(グリーン)
  • 講演 田中 康雄氏 (北海道大学大学院教育学研究院  附属子ども発達臨床研究センター教授)
        「つながりあって生きる」 〜生活の場面から見えて来る発達障害〜
  • シンポジューム 「つながりあって生きる」〜それぞれの立場から〜

詳しい内容は下の画像をクリックの上、PDFでご覧下さい。

パンフレットポスター
   パンフレット    ポスター


第50回高知県精神保健福祉大会

下記内容で、第50回高知県精神保健福祉大会を開催致します。

  • 主催 高知県精神保健福祉協会
  • 開催日 平成22年10月20日
  • 場所 高知市文化プラザかるぽーと(大ホール)
  • 「ストレス社会を生きる」 〜笑いと睡眠について〜
  • 形式 講演 (2題)
    講師 三笑亭 夢之介氏
    演題 「健康は笑いから」
    講演 内村 直尚氏 (久留米大学医学部神経精神医学講座 教授)
    演題 「未定」

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